ストレイテナー

イベント史上初となる、長崎出身者によるトリ。しかも戦後70年という節目での大役。開催前、出演に対する想いがバンドのwebサイトで綴られていました。

【ミュージシャンという夢を叶えて、今も音楽を表現する喜びは無限に尽きることはないけれど、それ以上の夢や目標は特に持たずに生きてきました。そんな僕にとっては、とても大きな意味のある役割をいただいたと思っています。】

そして迎えた当日。go!go!vanillasのサウンドチェック時から会場入りし、全バンドのライブを見届けたホリエアツシとナカヤマシンペイ。10組が繋いだバトンを受け取り、いよいよヘッドライナーとして大舞台へ!

SE(Dosh)の美しいハーモニーに包まれながら4人が登場。客席に一礼するホリエ、スローン上で仁王立ちのシンペイ、日向秀和と大山純は静かにスタンバイ。
優しい風が吹くなか「長崎の歌、やります。」との一言から『EVERGREEN』を演奏。長崎以外ではめったに披露されないレア楽曲でのスタートに、全国から集まったファンは驚きと喜びの大歓声!郷土愛あふれる歌声を涙しながら聴き入る人も。
卓袱料理に例えるなら"おひれ"、とてもあたたかい雰囲気に満たされたところで「涼しくなってきたね、稲佐山。でもまだまだアツくなれますか?!もっと盛り上げてくれますか?!俺たちストレイテナーって言います!」
と、一気にギアをトップに入れる4人。
パワフルドラマーのシンペイが全力でクラッシュを打ち抜く『From Noon TillDawn』!ひなっちの攻撃的なベースプレイにも煽られ、暴れるように楽しむオーディエンス歌詞の一部を「Sky Jamboree最高!」とアレンジして、その盛り上がりは更に加速!

熱を下げないようすぐさま『The World Record』に突入!UKテイストを纏ったダンスロックで、稲佐山がディスコの空間に早変わり。「稲佐山!Sky Jamboree!一緒に声をあげようぜ!」との呼びかけから、KASABIANフレイバーのコーラスを全員で大合唱!
さらに「まだまだ踊れるでしょ?」とけしかけて、『DISCOGRAPHY』をプレイ。ザクザク刻まれるホリエのギターと煌びやかなOJのギター、そしてダンサブルな16ビートが全身を刺激。踊らずにはいられない!照明に照らされたオーディエンスの手や表情、その元気の良さからいかにフロアが盛り上がっているかがよく分かる!歌い終えると、アウトロの最中にキーボードへと移るホリエ。

客席からの"おかえりー!"という声や心温まる拍手に笑顔をみせながらMC。「今日は最初のgo!go!vanillasからずーっとみんなのライブを見て、共演者みんなの顔を見てます。疲れるかなと思ったけど、全然疲れてないです。もう全部のバンドがすごいメッセージとかパワーをもっていて。BLUE ENCOUNTの"Sky Jamboreeに遊びに来てて、ずーっとこっちに出られないのが悔しい"と言っていた気持ち。俺もインディーズの頃に遊びに来たことがあって、同じ気持ちだったなあと思ったり。あとはG-FREAK FACTORYのすごく胸に刺さる言葉で、そこで一旦おれ号泣しちゃって。そこからはもう何回泣いたかわかんない(笑)TAKUMAくんとかふみおさんが、ストレイテナー楽しみにしてるって言ってくれたり。トーキョー・タナカが"NO"っていうタオルを掲げてくれたり。あれも俺たちに向けての励ましなんですよ。いや本当に、ずーっとパワーを貰い続けて今めちゃくちゃ元気です。ありがとうございます!」充足感が伝わってくる話しぶりに、聞いている我々の心も満タンに。
続けて「the HIATUS。袖で見てたら涙が止まらなくて。もう俺、朝起きて12時間ぐらい経ってるのに目が腫れてるんです、ヤバいな(笑)ということで、次の曲は仲間の曲なんで、友達と一緒に歌いたいと思います。細美武士!!」
予想だにしなかったコラボレーションが告げられ、たちまち大歓声!入場後4人それぞれと握手を交わし「お邪魔します!」と細美が一言。そして夢の共演とな『ROCKSTEADY』が実現!
ギターストロークとボーカルのみの歌い出しは細美、それからはホリエと交互に歌ったりサビでハモったり、顔を見合わせて笑顔になったり抜群のコンビネーション!ぴょんぴょん飛び跳ねて歌う細美、同様にオーディエンスも高々とジャンプ。それを見てひなっち、OJも笑顔。ELLEGARDENを彷彿させるメロコア調の高速ビートも織り交ぜるなど、フェス向けアレンジが功を奏して大盛り上がり!(Ken Yokoyama氏に刺激を受けて、この夏やり始めたアレンジとのこと。)
最後に喜びいっぱいの声で「ストレイテナーおめでとう!」と祝福し、ホリエと抱擁してからステージ脇へと戻る細美。盛大な拍手が送られたのはいうまでもなく。

※イベント翌日、FM Nagasakiのインタビューで明かされた裏話。the HIATUSのライブ終了後、汗だくの細美にハグをしてホリエが耳元で「ROCKSTEADTY、一緒に歌うっしょ?」と提案して決まったそうです。

アコギに持ち替え、演奏前に曲解説を始めるホリエ。「去年。今年のSky Jamboreeのオファーをもらったときに、"戦後70年、ストレイテナーにトリを任せるから"って言われて。その想いを受けてつくった長崎二部作。1曲目のEVERGREENと、2作目になります。長崎の風景を、平和への想いと重ねてつくった曲を聞いてください。」それから曲タイトルを宣言して『NO〜命の跡に咲いた花〜』へ。
歌詞とメロディが引き立つようなバンドアンサンブルにのせて、言葉を一つ一つ丁寧に歌っていくホリエ。聴いているうちに自然と涙が溢れてくる、その優しくも力強い歌声。感涙にむせびながら4人の晴れ舞台を見届けた数分間。"I think of tomorrow. I sing for tomorrow. I say NO"と歌い上げた後、すぐにラララパートへは行かず「最後に、みんなの力を借り手いいですか?光が出るもの、携帯のライトとかライターとか、持っていたら掲げてください!」とホリエからの提案。(蝋燭の火が笑ってる、という歌詞の一節を具現化しようと思いついたとのこと。)携帯・スマートフォンなどを頭上に出したところで照明を落とすと…まるで光の絨毯!ステージ袖で見ていた共演者からも思わず感動と興奮の声が。
「今まで見てきたなかで一番奇麗な稲佐山」と幸せそうな表情で呟いたホリエ。そして最後のラララを全員でシンガロング!大きな感動に包まれて演奏時間が終了。

ありがとうございました、ストレイテナーでした!と、4人で肩を組んで深々とお辞儀し、ステージを去るメンバー。即座に「もってこーい、もってこい!」と長崎流アンコールが!しばらくして4人が再登場、ステージ上手側で観ていたmasasucksがホリエにギターを手渡すという微笑ましい場面もあり、双方のファンから歓声が。

スローンに立って会場全体を見渡すシンペイ、今の心境を包み隠さずMC「10本のバトン繋いでこのステージに立つ気分は超最高です!ありがとうございます!!実はこのSky Jaboreeをつくった人物、今はステージ両脇で写真になってるオジサンは、ぶっちゃけ言うと最後まで俺たちを認めてくれなかったんだ。だから俺たちはなかなかこのステージに立つことはできなかったんだけど、今日無事に10本のバトンを繋いで、ここで最後にすげーライブを上に届けるから、認めてもらえるように!皆さん、最後の一曲です。よい夜を!」と。
続いてホリエも一言、「SJは俺たちがつくったフェスじゃないけど、俺たちのフェスだと思っていいですか?」。場内から賛同の拍手が沸き起こったところで、ホリエのアルペジオからアンコールの『Melodic Storm』へ。10組から受け取った想いと、ストレイテナー自身の想いが重なって生まれる大きな感動。明るい曲なのに涙が止まらず、泣きながらOi-Oi!と手を挙げるファンの姿も。言葉にできない思いが奏でる、命の輝きを感じるようなパフォーマンス。無数の笑顔を咲かせ、見事にトリの大役を全うしてくれたストレイテナー。「ありがとう!また来年会おう!」という言葉を最後にライブ終了!

終演後、ホリエのもとへ「Sky Jamboreeどうだった?」と連絡があったとのこと。その相手は、昨年トリを飾った東京スカパラダイスオーケストラの谷中氏!当日稲佐山に集まった人による直接の応援はもちろん、会場に行けずともライブの盛況を願っていた人は他にも多数いらっしゃることと思います。たくさんの愛を受けて走りきったストレイテナー。素晴らしい勇姿でした!そして、この日の出来事、景色は一生忘れることはないでしょう!

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