THE BAWDIES

「Sky Jamboreeの印象といえば、前のお客さんの異常な盛り上がりで発生する”砂煙”。日本一砂煙が舞うフェスだと思っています。」といつも話していたTHE BAWDIESですが、今年は天然スプリンクラーのおかげで違う光景が広がりそうな予感。(前回のライブレポートはこちら
この夏新調したばかりというスーツ(黒シャツ、黒パンツ、白黒のボーダーネクタイ、グレーのジャケット)を身に纏った4人。Wilson Pickettの名曲”Land of 1000 Dances”をSEに、ご機嫌でステージに登場!全員で一斉にジャーン!と音を出しながら、バンド名の紹介より先に《Vo/B》ROYが一発「Ah〜〜〜!」と挨拶代わりのシャウト!!たった一声で耳とハートを鷲掴み!1曲目から『KEEP ON ROCKIN’』でフルスロットルのスタート!うつむき姿勢でドラムを叩くMARCY、CDよりも攻撃的なビートでオーディエンスを踊らせる!そのビートにあわせて曲の中盤でコール&レスポンスを提案するROY。思ったよりも声が大きくなかったようで「どうした?!(笑)」と苦笑いする場面がありつつも、しっかりと会場の空気を1つにしてから2曲目『IT’S TOO LATE』へ!
上手側のギター:JIMのブルージーなボトルネックプレイと、下手側のギター:TAXMANの小気味よいカッティングのバランスが絶妙。そしてこの曲はBPMやピッチ的にROYの声が特にソウルフル!最後のシャウトまでひたすら鳥肌立ちっぱなし!

ROY〜TAXMAN〜JIM〜MARCYの順番に1人ずつ「Sky Jamboree!!」と叫んだり(ROYいわく、必殺技みたいに言ってみたとのこと)、野外ライブで自分たちが出ているときは雨が降らないという話を差し込んだ後、TAXMANがダウンピッキングで軽快にテレキャスターを鳴らす『LEMONADE』へ。スウィートなメロディをミディアムテンポで瑞々しく歌い上げ、稲佐山はそよ風が吹いたように清涼感ある雰囲気に。続いてもミディアムテンポの雄大なロックナンバー『ROCK ME BABY』に突入。この曲は懐が深い!ノリやすいバンドグルーヴでありながら、単調にならないようツインギターの技が光っていて、前のほうで飛び跳ねても楽しいし後ろのほうでじっくり曲を聴いても楽しい!バンドの魅力はシャウトだけでない、という底力を感じさせてくれました。

2年ぶりのSky Jamboree出演、長崎のファンと会うのは久しぶりだし夏だし、ということで『新曲』をお中元として持ってきました!とROYがMC。しかもこの夏各地の夏フェスで披露しているという新曲ではなく、「誰にも、どこにも、お父さんお母さんにも聴かせたことがない新曲やってもいいですか?ご賞味あれ!」と、本邦初公開の新曲をプレイ!AC/DCなどを彷彿させる70sハードロック調のギターリフに始まり、4つ打ちで踊らせる曲調。サビの「ア〜」というフレーズが耳に残る、ライブ映えする楽曲でした!(後にこの新曲は、12月リリースのNewアルバム「Boys!」に収録される"NO WAY"と判明!)

演奏やルックスは二枚目でも、MCは三枚目なのがボゥディーズ(失礼しました。笑)突如「ワンワン!ウッキー!キーキー!」と動物の鳴き声を始めるメンバー。TAXMAN=イヌ、JIM=サル、MARCY=キジ、そしてROY=桃太郎という設定の小芝居が開幕。「皆さん、仲間になりませんか?お近づきのしるしに、このお腰に付けたきびだんご!それもいいけど… お腰に付けた”桃太呂のぶたまん”!ん〜、それもいいけど… 長崎ちゃんぽん!それもいいけど… やっぱりこれだね!!HOT DOG、召し上がれー!!」と、ライブに欠かせないアッパーチューン『HOT DOG』に!百点満点のMCも相まって、どっかんどかんと大盛り上がり!

「我々が伝えなければいけないことはたった1つ。ロックンロールというのは音楽のジャンルを指す言葉じゃない。ロックンロールというのは感情が爆発して心の中でとどまることができなくなった、表に出てしまったこの感情のことをいうと思うんです!そして、その感情を出し合ってぶつけあってカラにして、スカッとして帰るのがライブじゃないかと思うんです!最後にあなたがたのそのロックンロールをみせてください、いいですかー!?」と、ロックンロールへの想いを伝導したあとに『JUST BE COOL』をプレイ。ベースで作曲することが多いというROY、その影響かボーカルとベースラインが見事に融和!そして曲名のようにクールに8ビートを刻むMARCY、機材トラブルに見舞われながらも最高の笑顔でレスポールをかき鳴らすJIM、ギターだけでなくコーラスでも曲を支えるTAXMAN。幼馴染だからこそ生み出せる結束力抜群のバンドサウンド!
演奏終了後に最敬礼のお辞儀をした汗だくスーツの4人へ、オーディエンスからは割れんばかりの拍手喝采!夏前に結成10周年記念で対バンツアーを回った経験(スカパラ、フラカン、アレキなどとの共演)が、メンバーそれぞれに血肉となったことが伝わってくるライブでした!

最後に、ライブとは直接関係のないエピソードを。本番直前にピックなどの忘れ物がないかどうか?身の回りの確認をしていたROYのもとへ、Ken Yokoyamaがフラリとやってきて「ロックンロールを忘れていないなら大丈夫だよ。」と一言アドバイスしたのだそう。その言葉でテンションが上がったことも名演奏につながったのかも?!

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