フラワーカンパニーズ

2005年にMCで「このフェスからは、金の匂いがしません!!」と高く評価(?)してくれたフラワーカンパニーズ。結成25周年を迎えた今年、9年ぶりにSky Jamboreeに出演!(前回のライブの様子はコチラ)。アニバーサリーイヤーを祝福するかのように雨が落ち着いてきたため、ステージの雨よけテントは撤去されスッキリした状態に。

14時15分ごろ、DJ YUYAの呼び込みからニワトリの鳴き声が響くオープニングSEにのせてメンバーが登場。《G》竹安堅一がいつもよりじっくり時間をかけてギターをセットしたところで、《Vo》鈴木圭介のおなじみの一言「はいどーも!フラワーカンパニーズでーす!」からライブがスタート!
9年分の想いを込めて熟考したというセットリスト、1曲目は『はぐれ者讃歌』。振り子のように身体を揺らしながら歌う鈴木に合わせて、前列のお客さんも左右にダンス!
続く2曲目は『ロックンロール』。手首のスナップを効かせて軽快なテンポを刻む《D》ミスター小西。独特のステップを踏みながらメロディアスなベースを聴かせる《B》グレートマエカワ。そのリズム隊のグルーヴに呼応して、オーディエンスもハンドクラップで曲を引き立てる!

曲同様、声を張ってMCする鈴木。「Sky Jamboree、9年ぶりー!!Sky Jamboreeがずっと続いてることも凄いけど、バンドがずっと続いてるのも凄いだろ?!」「前回の出演から9年が経って、僕たちも45歳になっちゃいまして。四捨五入したら50歳!今年で結成25周年!メンバーチェンジなし!活動休止なし!ヒット曲なし!でもロックンロールが大好きー!!」笑いも含めて会場からは温かい声援が沸き起こる!

拍手が落ち着いたところで、小西が4カウント。淡々と始まるアルペジオのギターとミュートしたベース。ファンが即座に反応したこのイントロは、代表曲『深夜高速』!顔が紅潮し、首に血管が浮きあがるほどの力で「生きていてよかった」と歌う鈴木。ギターソロのパートでは直立不動の竹安が泣きのチョーキングを炸裂!マエカワのベースもソロばりに存在感のあるグルーヴィーなラインを展開。アウトロの最後の一音まで渾身の演奏を届けるメンバー。9年前よりも表現力が増し、年齢や性別を超えてあらゆる人の心に染み渡りました。
意外にも4曲目に曲紹介されたのは『東京タワー』。短時間勝負の野外ライブにおいて、あえてミディアムテンポの曲を連続するというセットリストはキャリア25年のなせる業。しかも深夜高速〜東京タワーの2曲繋ぎは2005年のセットリストの再現!前回は、歌詞さながらにインディーズシーンで奥歯をかんで踏ん張っていたフラカン。今回は、30代での苦労を経て再びメジャーシーンで活躍している40代のフラカン。同じ曲でも人生経験を重ねた分だけ、より説得力があるように感じました。
目頭が熱くなる2曲のあと、「結成25年というか、中学のときから一緒なので付き合いは30年。友達を紹介します!」と1人1人メンバー紹介。その際マエカワが「オーバーオール、今日のために新調したんだよ(笑)裸にオーバーオールで25年だけど、ピンクをまとったのは今日が初めてです!」と笑いを誘いつつ、「次またこのステージで会えたらいいけど、また9年後だったら54歳になっちゃうから、50前にまたぜひ呼んでくださーい!!」との喋りにファンは賛同の拍手!
そして最後の曲、全員参加型のライブ鉄板曲『真冬の盆踊り』。トイレや物販に並んでいる人も含めて、会場の一番後ろまで全員が「ヨッサホーイ」を歌いながら、笑顔で手をヒラヒラ!会場の一体感がすごい!8000人の盆踊りにテンションが高まった鈴木。首輪を外して駆け回る犬のように、ステージで大きな円を描くようにぐるぐる走り回る!(笑)文字通り“お祭り騒ぎ”の30分間となりました!

ライブ終了後、メンバーに感想を伺ったところ「俺たち雨バンドと言われているんだけど、奇跡的に晴れて感動的だった。何より、1ステージだからこその一体感というか、舞台から見える景色にしびれっぱなしだった!ただ、実は今朝竹安の腰痛が悪化してまったく動けなかったから、代わりに俺が走り回ったんだ(笑)」(鈴木)とのこと。最初にギターを担ぐときに時間がかかったり、ギターソロも直立不動だったのはそういう理由だったのです。セットリストについては「来てくれた人たちの心に突き刺さることを意識した。」(マエカワ)と。なるほど、中盤のミディアム2曲も納得。奇抜でなく派手でなく斬新でなく、質実剛健であること。10年後も20年後も続いていくロックンロールの形をみせてくれるライブでした!
photograph by HayachiN

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